頭を壁や床に打ちつけるあかちゃん
ヘッドバンギング
赤ちゃんが眠いときや不機嫌なとき、それ以外の時も、
壁やベッド柵、床などに「ゴンゴン」と頭を打ちつけることがあります。
これは ヘッドバンギング(Head Banging) と呼びます。
(ヘヴィメタのライブで頭をガンガンふっているのも同じく、ヘッドバンギングです)
見ている親にとってはドキッとする行動なのですが、あかちゃんは一体なぜこういうことをするのでしょう?そのときはどうやって対処したら良いでしょう?
今日はこれについて解説したいと思います!
なぜ頭を打ちつけるの?
このヘッドバンギング、実際、1歳前後~2歳ごろによくみられ、成長とともに自然に減っていくのですが次のような理由があると言われています。
- 自己刺激(感覚遊び)
リズムのある動きや、ドンと伝わる刺激を「面白い」と感じることがあります。泣いたり機嫌が悪いなどがない状況で平気な顔してドンドン打ちつけてるようなときは、これの可能性が高いです。 - 気持ちの表現
言葉で伝えられない時期の怒りや不快感を「体で表現する」手段として出ることもあります。 - 入眠儀式や落ち着くための行動
トントンされると眠れるように、リズムの刺激を自分で作って眠ろうとする子もいます。また大人が貧乏ゆすりをするのと少し似た側面があり、自分の気持ちを自分で落ち着ける行動としてしている場合もあります。
ボディイメージとの関わり
昨日の記事「あかちゃんの指しゃぶりについて」でも書きましたが、
あかちゃんは身体感覚を通じて「自分の体がどこまでか」「どう動かせるか」という ボディイメージ を少しずつ育んでいきます。手を口に持っていく行動も、手の触覚と口の触覚を使って「これが自分の手だ」と知覚していくようになります。手の発見ですね(笑)!
同様に、頭を打ちつけることを通して「ここに壁がある」「これくらいの強さで当たると痛い」といったような身体感覚を掴んでいくことになります。
つまり、ヘッドバンギングもあかちゃんが 身体と感覚を統合するプロセスの一部ともいえるのです。
注意が必要な場合
ただし、次のようなときは小児科で相談ください。
- 強い打撲や出血・こぶが繰り返しできる
- 発達の遅れや他の気になる行動(言葉の遅れ、感覚の偏り等)がある
- 一日中繰り返して生活に支障をきたしている
対処法まとめ
では実際にヘッドバンギングにどう対処したらよいかアイデアをあげておきます。
- まずは、安全確保
ベッドの柵にカバーをつけたり、床には柔らかいマットを敷くなどで打ちつけても怪我をしない工夫をしてください! - 気をそらす
音楽やリズム遊びでエネルギーを発散させるのも有効。
また、その行動をしそうなときに、関わり(抱っこやスキンシップ)で安心感を与えてみてください。
(注:過度に反応すると、その行動を強化することになるので注意) - 気持ちを言葉に代弁する
機嫌が悪いときは、「眠いんだね」「イヤだったね」と声をかけることで、感情を言葉に結びつけていき、他の方法で落ち着くようにしてみてください。
まとめ
ヘッドバンキングは、親にとって「心配になる行動」ですが、赤ちゃんにとっては 自分の体を知る発達過程であり、また気持ちを表現しようとする大事なステップ でもあります。
危険がなければ「成長のひとつ」と受けとめつつ、安全対策と見守りを。
対処しても落ち着かない、困った状況の時は相談に来てくださいね!
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