成長・発達

”自分から”座れると、”座らせて”座れるは違います

Sachiko

母子手帳には6〜7ヶ月の頃から、ひとりすわりをしたのはいつですか?という項目があります。
6ヶ月は離乳食の始まる時期でもあり、「大人が短時間座らせる機会」というのが増えていく時期になります。

しかし、注意してください!
大切なのは“座らせる”ことではなく、“座れる身体を育てる”こと


あかちゃんが7〜8か月ごろになっても、なかなか自分で座ろうとせず、
「座る練習をしたほうがいいですか?」という質問を受けることがあります。

そんなときは、”自分から”座れると、”座らせて”座れるの違いや、働きかけについてお話しさせてもらっています。今日は「お座り練習必要?」にお答えしつつ、働きかけのポイントをお話していきます!

”自分から”座れると、”座らせて”座れる

母子手帳の6〜7ヶ月の項目にある、ひとりすわりはどっちのことを意味するのでしょう?
これは、「座らせたら支えなしで座っていられる」ということを意味します。(多くの子が自分からは座れません)

この段階では、足を前に投げ出して、軽く膝を曲げたあぐら座位になります。

8〜9ヶ月になると、左右への寝返りやハイハイをする中で手を使って起き上がり、自分から座れるようになります。

あかちゃんはお座りが好き

あかちゃんにとって“座る”というのは、ただ姿勢が変わるだけのことではありません。
寝転んでいたときよりも目線が高くなり、世界が一気に広がります。さらに、両手が自由になるのでおもちゃに手が伸ばせるようになり、多くのあかちゃんがとーってもご機嫌になります。

ここで少し気をつけたいポイントがあります!

まだ自分で座る準備が整っていないうちから長時間座らせてしまうと、あかちゃんは
「座るのが楽しい」→「座らせてほしい。動きたくない。」という流れになりやすいのです。

座る練習するより、“準備”を整えよう

「お座りの練習」は必要なのでしょうか?

この時期は自分でお座りができるようになるためにも、ハイハイで上肢や体幹の力をつけ、自分で座位をとる力を育てることがとても大切。


この順番を飛ばして“座らせっぱなし”にしてしまうと、体幹やバランス感覚が十分に育たないことにも繋がります。


しかし自分から座れないあかちゃんを、「座らせる=ダメ」ではありません。
ポイントは、長時間固定せず“遊びのひとコマ”として取り入れること。

離乳食が始まる時期と重なるので、その時間を利用したり、
クッションで支えたり(私は授乳クッションを使ってました)
ママの身体で支えながら短時間おすわりしてみましょう。

しかし本来の座るためには、土台となる体幹やバランス感覚の発達が欠かせません。
そのためのサポートは「座る練習」ではなく「座る力を育てる」こと。

何よりも、うつ伏せ(ハイハイでしっかり遊ぶ時間をつくる

これが大切であることは忘れないように!

中には「シャフリングベビー」と言って座位を好み、なかなかハイハイできないお子さんもいらっしゃいます。解決できないお悩みは、一人で抱えこまないで。
ぐんぐんキッズなかもず院のあかちゃん外来へご相談くださいね。
お待ちしています!

ABOUT ME
ぐんぐん院長サチコ
ぐんぐん院長サチコ
みなさんの一番近くにいる地域の「かかりつけ」小児科専門医。
20年以上小児診療に携わりながら、3人の子育てをしてきました。

子どもの年齢とともに、気になることや悩みも変化していく。
親も子どもと共にバージョンアップしていくことは必要不可欠です。

だからこそ、子育て中に知っておいた方がよいこと、 育児書にはないけれど大切なこと、
いろんな情報が溢れていて困った、、、というときに 正しい知識をサクッと知れる「メモ帖」みたいなのが作れたらいいなと思ってます。

少しずつの記事の更新ですが、楽しみにしていてくださいね。
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