離乳食

あかちゃんの水分摂取の進め方(まとめ!)

Sachiko

水分を「飲ませる」のではなく、「飲む力を育てる」

離乳期の水分摂取、意外とむずかしいですよね。スパウトの話、コップのみの話など色々としてきました。
「スプーンでえずく」「コップをこぼす」……そんなお悩みの多くが、
お口の発達段階を考えて整えていくことで解決します。

赤ちゃんは、「吸って飲む」から「口でまとめて飲む」へと進化していきます。
その変化を理解して、段階に合った水分摂取をサポートしてあげましょう!

今日はそのまとめ!です。

水分摂取の発達メカニズム

発達段階飲み方の特徴飲み方の例
① 乳児嚥下舌を前後に動かして吸う哺乳瓶・母乳
② 移行期嚥下舌を動かし、少量をまとめるスプーン・スパウト・乳児ストロー
③ 成人嚥下舌でまとめ、唇と喉でコントロールコップ・通常ストロー

👉 嚥下(えんげ)は、単なる反射ではなく、段階的に育つ“運動スキル”です!
だからこそ、「何を使うか」はその子の発達段階に合わせて
選ぶことが大切です。

水分摂取のステップ(まとめ)

ステップ時期の目安道具目的飲み方
Step 1〜5ヶ月哺乳瓶・母乳乳児嚥下吸啜
Step 26〜8ヶ月スパウト or 乳児用ストロー吸って飲む陰圧を使って
Step 36〜8ヶ月スプーンで1口舌の上下運動舌でまとめて
Step 48〜10ヶ月コップで一口舌と唇の協調練習ためて飲む練習
Step 510〜12ヶ月成人嚥下型ストロー・コップ成人嚥下への移行まとめて飲む

スパウトの使い方についてはこの記事を読んでくださいね。

与える水分の種類の目安

時期飲み物の種類1回量の目安回数
〜6ヶ月母乳・ミルクのみ授乳に準ずる授乳時
6〜8ヶ月白湯・麦茶5〜20ml程度離乳食時+風呂上がりなど
9〜11ヶ月水・麦茶など20〜50ml3〜5回/日
1歳前後〜水・お茶などコップ1/3〜1/2杯程度食事時+遊び後など

💡 ポイント

  • 白湯・麦茶・水が基本(甘い飲料は不要)
  • 水分の「種類」より、「飲み方経験」です
  • 冷たすぎない・一気に与えないのは基本です

よくあるつまずきと対応

よくある状況原因対応
スプーンでえずく水分が流れ込みすぎる/嚥下が未熟とろみをつける
ストローでむせる流量が多い/成人嚥下が未完成乳児ストローに戻す
コップをこぼす手と口の協調が未発達おちょこサイズから練習/お風呂前に遊びながら

対応は一つではありません。
特にえずきやむせが強い子は、姿勢の問題があるかも….?

まとめ

食べる力、飲む力は個人差があります。月齢だけで焦って進めないように。
食べる、飲むをサポートするグッズ(マグなど)も、合う合わないがあるものです。

どうしたらいいかわからないときは、ぐんぐんキッズなかもず院のあかちゃん外来へご相談くださいね。お待ちしています!

ABOUT ME
ぐんぐん院長サチコ
ぐんぐん院長サチコ
みなさんの一番近くにいる地域の「かかりつけ」小児科専門医。
20年以上小児診療に携わりながら、3人の子育てをしてきました。

子どもの年齢とともに、気になることや悩みも変化していく。
親も子どもと共にバージョンアップしていくことは必要不可欠です。

だからこそ、子育て中に知っておいた方がよいこと、 育児書にはないけれど大切なこと、
いろんな情報が溢れていて困った、、、というときに 正しい知識をサクッと知れる「メモ帖」みたいなのが作れたらいいなと思ってます。

少しずつの記事の更新ですが、楽しみにしていてくださいね。
記事URLをコピーしました