離乳食

手づかみ食べしません!〜後期健診でよくあるご相談から〜

Sachiko

「うちの子、手づかみ食べを全然しなくて…」
後期健診でよく耳にするお悩みです。
まわりの子が上手にパクパク食べていると、つい比べてしまって不安になりますよね。

でも、手づかみ食べのペースにはとても大きな個人差があります。
焦らなくても大丈夫です!!

手づかみ食べって、なぜ大事?

手づかみ食べは「自分で食べたい!」という気持ちの表れ。
それと同時に、手と目と口を協調させる練習の時間でもあります。

・指先の動きの発達
・感覚の育ち
・口の筋肉の発達
このあたりが自然と育っていく、とても大切な時間です。

手づかみしない子にありがちな理由

実は、しないからといって“発達が遅れている”わけではありません。
背景にはいくつかのパターンがあります。

① 興味がまだ育っていない

スプーンで食べさせてもらってお腹が満たされていると、自分の手を使う必要を感じないこともあります。

② ベタベタが苦手

手が汚れる感覚が苦手な子も多いです。特にねばねば・どろどろ系の食べ物は、ハードルが高め。

③ 指先の動きがまだ不器用

親指と人差し指でつまむ動作がうまくできないと、手づかみ食べも難しく感じる子がいます。

おうちでできる、やさしいステップ

手づかみ食べを“教える”というより、“自然にやってみたくなる環境”を整えるのがコツです。

1. 食材は「持ちやすく・べたつかない」から

やわらかくゆでたにんじんスティック、バナナ、おやき、スティックおにぎりなど、手でつかみやすいものがおすすめです。

2. いきなり食事でなくてもOK

お風呂の前など、汚れてもいい時間に少しずつ、ゼリーやフルーツなど何か触れるだけでも感覚に慣れるきっかけになります。

3. 見せる・一緒にやる

大人が目の前で楽しそうに手づかみで食べる姿は、最強の教材!「やってみたい!」のスイッチを入れることができるかも?!

4. ちょっとだけ、がちょうどいい

いきなり食べ物をたくさん並べると圧倒されてしまうことも。1〜2個からで十分です。
時間も短時間で良いです。興味があるときに少しずつ。

こんなときは専門相談も

手づかみ食べのタイミングは子どもによって違いますが

  • 1歳を過ぎてもまったく自分でつかもうとしない
  • 指先の動きが極端に少ない
  • 食べることへの興味がほとんどない

こういった場合は、小児科で相談してみてください!

ぐちゃぐちゃは当たり前!ママも慣れて!!

手づかみ食べは、「べたべた」「ぐちゃぐちゃ」がつきもの。
でもその“ぐちゃぐちゃ”こそが成長の証ですし、
先程もお伝えしたとおり、発達にはとても良い練習になります。

「きれいに食べてほしい」と思う気持ちは自然なこと。
でも、その気持ちを今だけすこーし緩めてみて。
子どもたちの「できた!」っていう表情をに出会える機会になるかもしれません。

どうしたら、いいのかな?
そんなときは、ぐんぐんキッズなかもず院のあかちゃん外来へご相談くださいね。

11月には管理栄養士、作業療法士の先生方をお招きして、離乳食のWSも開催します!参加気になる方は是非、クリニックでお声がけください!

ABOUT ME
ぐんぐん院長サチコ
ぐんぐん院長サチコ
みなさんの一番近くにいる地域の「かかりつけ」小児科専門医。
20年以上小児診療に携わりながら、3人の子育てをしてきました。

子どもの年齢とともに、気になることや悩みも変化していく。
親も子どもと共にバージョンアップしていくことは必要不可欠です。

だからこそ、子育て中に知っておいた方がよいこと、 育児書にはないけれど大切なこと、
いろんな情報が溢れていて困った、、、というときに 正しい知識をサクッと知れる「メモ帖」みたいなのが作れたらいいなと思ってます。

少しずつの記事の更新ですが、楽しみにしていてくださいね。
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