シャフリングベビーかも?と思ったら 〜“座ったまま移動する赤ちゃん”との向き合い方〜
あかちゃんがずりばいやはいはいをあまりせず、座ったままおしりでずりずり移動するようになった。。。これは「シャフリングベビー」と呼ばれるタイプのあかちゃんです。
「これって大丈夫なのかな?」「歩き出しが遅くなる?」と不安になるママ・パパも多いですが、まず伝えたいのは一つ。
シャフリング=異常、ではありません。
多くの子は、その子なりの発達の道筋をたどっていきます。
どんな子なのか?どんな働きかけをしてあげたらいいのか?今日はその辺りをお話していきたいと思います!
シャフリングベビーとは?
「シャフリング(shuffling)」とは、「足を引きずって歩く」という英語の「shuffle」から来ています。 あかちゃんが座った姿勢のままおしりをずりずりと動かして移動することをいいます。
はいはいをあまりせず、この動きで行きたいところへ行ってしまう子もいます。
- おすわり姿勢が安定している
- ずりばい、はいはいをしない(うつ伏せを嫌がる)
- 両脇を抱えて抱き上げて足を床に下ろそうとしても足を伸ばそうとしない
- 歩き始めがやや遅めになることがある(1歳半〜2歳)
- 知的な発達は正常
こんな特徴が見られることが多いです。
どうしてシャフリングになるの?
赤ちゃんの動き方は、体の発達や感覚の育ち方に左右されます。
シャフリングになる背景としてよくあるのは…
- 足の裏への刺激が少なく、足で床を押す感覚が育ちにくい
- 「座る」姿勢がとても安定していて、そこから動く必要がないと感じている
つまり、「苦手なことがある」というよりも「得意な姿勢で移動している」ケースが多いんです。
放っておいていいの?
多くの場合、成長とともに歩行へと移行していきます。
ですが、手足の協調運動を身につけるのに時間がかかることがあります。
ですので「何もしないでいい」ではなく、
飛ばしてきた部分のサポートを「ちょっとプラスする」のがポイント!
左右ともに寝返りをしていなかったら、そこから少しずつ遊びながら働きかけてみましょう。
おうちでできるサポート
① 足裏への刺激を増やす
シャフリングの子は、足の裏を床につける経験が少ないことがあります。
裸足で過ごす時間を増やしたり、足裏マッサージや足裏同士を合わせるタッチで、「ここが地面になる」感覚を育てましょう。
② 座位で手をつける・四つ這い姿勢の経験を増やす
座ったままの姿勢だけでは、体の回旋(ひねり)の発達が足りなくなることがあります。手の支えの機会を補うための”手支持の練習”をすると良いかもしれません。
- おもちゃを少し遠くに置いて、手を床につけて体を支える
- 両手を床について、足と身体を支え(手押し車の体勢)、手の方に力を乗せる
こう言った働きかけで、お座りが安定していても、手で支える&ハイハイの経験を増やしましょう!
③ “立ちやすい”環境づくり(ちょっと先です…)
伝い歩きの始まりには、「立つのが楽しい」という感覚がとても大事です。
安定したローテーブルや低い家具を利用して、立ちやすい空間をつくってあげましょう。
医療的なチェックが必要な場合もある
多くのシャフリングベビーは自然に歩行へ移っていきますが、
- 1歳半をすぎてもつかまり立ちがない or 2歳近くになっても歩行が始まらない(1歳半健診で経過観察になるかもしれません)
- 左右差が強い、または全体的な発達の遅れがある
これは場合には、小児科や発達外来でのチェックをおすすめします。「何かあるかも」ではなく、「早めにサポートを入れてあげるチャンス」と考えてくださいね!
まとめ!
シャフリングベビーは“おしり歩き”で移動する赤ちゃんのことです。
多くは自然に歩行に移行していきますが、足裏刺激や四つ這い姿勢を増やすサポートが効果的です。
働きかけ方がわからない…というお悩みのときは、
ぐんぐんキッズなかもず院のあかちゃん外来へご相談くださいね。
あかちゃんと一緒に遊びながら働きかけを体験してみましょうね!
