こんにちは。ぐんぐん院長のサチコです。
ただいまスギ花粉症シーズン真っ只中。毎日たくさんのご相談があります。
その中でも、、、「うちの子、春だけじゃなくて秋も鼻水が出ている気がする…」
「花粉症だと思うけど、何の花粉か調べたことがない」
「この長引く鼻水は風邪?花粉?」
この質問にお答えするのに大切なのが「アレルギー検査」になります。
今日は、季節ごとに注意したい花粉の種類と、当院で行っている「花粉症のアレルギー検査(何を調べるのか)」についてお話しますね。
1. 季節や地域による差
この記事でも書きましたが、花粉症には地域差、季節差があります。
お子さんの症状がいつ出るかで、ある程度「原因となる花粉」を予測できます。
【春】樹木の花粉(2月〜5月頃)
- 調べる項目: スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ(特に北海道)など
- 特徴: 日本の花粉症の代表格です。風に乗って数10km〜数100km先まで飛散するため、都会に住んでいても症状が出ます。
- 対策: 外出時のマスクやメガネ、飛散開始時期に合わせた「初期療法」が非常に有効です。
【初夏】イネ科の雑草(5月〜8月頃)
- 調べる項目: ハルガヤ、カモガヤ、オオアワガエリなど
- 特徴: 河川敷や公園、空き地など、お子さんの生活圏内の身近な場所に生えています。
- 対策: スギと違って遠くまで飛びません。「草むらに近づかない」「草刈りの場所に近寄らない」ことが一番の対策です。「公園で遊んだ後だけ症状が出る」という場合はこのタイプかも?
【秋】キク科の雑草(8月〜10月頃)
- 調べる項目: ブタクサ、ヨモギなど
- 特徴: 道端や土手によく生えています。
- 対策: 夏風邪や秋の気候の変化と間違われやすいですが、透明な鼻水が続く場合は要注意です。
2. 同時に調べたい「通年性アレルギー」
季節に関係なく、一年中くしゃみや鼻水が出る場合は、花粉ではなくお家のホコリが原因かもしれません。 花粉症の検査をする際は、以下の項目もセットで調べることが一般的です。
- ダニ、ハウスダスト(ホコリ)
- イヌ、ネコ(ペットのフケ)
- カビ(真菌)
これらが原因の場合、治療法だけでなく、お掃除や寝具の管理など「お家の中の環境整備」が重要になります。
3. 当院の検査について
当院では、腕からの採血による「血液検査(特異的IgE抗体検査)」を行っています。
特異的IgEって何?
少し聞き慣れない言葉ですよね。でも仕組みを知ると、とてもわかりやすいんです。
まず、私たちの体には「免疫」という、外から入ってくる異物から体を守る仕組みがあります。アレルギーとは、この免疫が「本来は害のないもの(花粉など)」に対して過剰に反応してしまう状態です。
そのとき体の中で何が起きているかというと——

花粉が体に入ってくると、免疫細胞がそれを「敵」と判断して、IgE抗体というものを作ります。
このIgE抗体がポイントで、「スギ花粉専用」「ダニ専用」というように、特定のアレルゲンに対してしか反応しない、専用のセンサーのようなものです。だから「特異的」IgEと呼ばれます。
一度体内に作られたIgE抗体は、次に同じ花粉が入ってきたときに「また来た!」とすぐ察知して、肥満細胞からヒスタミンを放出させ、くしゃみ・鼻水・目のかゆみといった症状を引き起こします。
血液検査ではこのIgE抗体がどのくらいの量、血液中にあるかを測定します。
どんなことがわかるの?
結果はクラス0〜6で表され、数字が高いほど、そのアレルゲンに強く反応しやすいことを意味します。
つまり、「スギのクラスが4だった」とわかれば、「お子さんはスギに対して強いアレルギーを持っている」ということが客観的に確認できるわけです。
- アレルギーの有無:疑わしいアレルゲンに対して反応があるかどうか
そして、 - アレルギーの強さ:反応の強さを「クラス0」〜「クラス6」などの数値で判定します。数値が高いほど、強いアレルギー反応を起こす可能性があります。
がわかります。
一度にたくさんの種類を調べることも可能です
特定の項目を指定して調べることもできますが、
「何が原因か全くわからない」という場合は、上記の花粉や食品など、39種類や48種類のアレルゲンを一度の採血でまとめてチェックできるセット検査(View39など)も可能です。
まとめ:正しく知って正しく対処を
「どうせ鼻水止めを飲むだけだから、検査しなくてもいいのでは?」と思われるかもしれません。 しかし、原因を正しく知ることで、
- 「イネ科だから、今の時期は河川敷の草むらには入らないようにしよう」
- 「スギだから、2月からしっかりお薬を飲もう」
- 「実はダニだったから、布団乾燥機を使ってみよう」
と、「お子さんに合った対策」ができるようになります。
また、ダニとスギに関しては舌下免疫療法(SLIT:Sublingual Immunotherapy)と言って体質を変えていく治療もあります。
今年のスギの飛散シーズンに入っていますが、今からでもいつでも検査は可能です。
では次回は、前回触れたカバノキ属の花粉との交差反応で起きる
花粉・食物アレルギー症候群(pollen-food allergy syndrome:PFAS)についてお話していこうと思います。
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