【ワクチン】HPVワクチン②副反応が心配。それでも小児科医が接種を勧める理由

予防接種

こんにちは。ぐんぐん院長のサチコです。

前回は、HPVワクチンの接種勧奨が一時的に差し控えられ、その後、長い検証期間を経て再開された経緯をお話ししました。

でもやっぱり、
「副反応が起きたらどうしよう」

ここが一番心配ですよね。

どんなワクチンにも、副反応はあります。
ですから私は、

「絶対に何も起こりません」
とは言いません。

今日は、どのような副反応があるのか。
そして、それでもなぜ接種をお勧めするのか。

率直にお話しします!

一番多いのは、注射した場所の痛みです

現在使われている9価HPVワクチン(シルガード9)で最も多い副反応は、接種した場所の痛みです。

半数以上の人にみられます。

そのほか、

  • 腫れ、赤み
  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • 発熱
  • だるさ

などが起こることがあります。

HPVワクチンは筋肉注射なので、正直にいうと、少し痛いです。
「全然痛くないよ!」とは言いにくい。笑

でも、多くは数日で落ち着きます。

注射後に気分が悪くなることもあります

思春期のお子さんでは、注射の痛みや緊張をきっかけに、血圧が下がって気分が悪くなったり、失神したりすることがあります。(迷走神経反射性失神と言います)

これはHPVワクチンに限らず、思春期のワクチン接種や採血で起こりやすい反応です。

注射がとても苦手。
以前、採血で倒れたことがある。

そんなお子さんは、必ず事前に教えてください。

最初から横になって接種することもできます。

我慢大会にする必要はありません。
安全第一でいきましょう!

接種後の「さまざまな症状」はどう考えられているの?

過去に報告された、広い範囲の痛みや手足の動かしにくさなどについても、多くの調査が行われています。

現在までの調査では、HPVワクチンとの因果関係が証明されたわけではありません。
また、接種していない人にも、同じような症状を持つ人が一定数いることが分かっています。

それでも、なぜ接種を勧めるの?

現在の9価HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPVのうち、多くを占める型の感染を予防します。

ただし、ここで大切なのは、冷静に、客観的に見る目を持つこと。

ワクチンを受けるリスクだけを見ないこと
です。

接種しなかった場合には、将来HPVに感染し、子宮頸がんや前がん病変になる可能性が残ります。

子宮頸がんの治療によって、子宮を失う人もいます。
前がん病変の治療でも、将来の妊娠や出産に影響が出ることがあります。

将来のがんは、今は見えません。
だから、どうしても目の前の怖さの方が大きく感じられるのです。

でも医療では、

今の不安と、将来のリスクを両方並べて考える

ことが必要です。

その上で私は、小児科医として、定期接種の対象となる女の子にはHPVワクチンをお勧めします。

15歳になる前なら、原則2回です

9価ワクチンは、1回目を15歳になる前に受けると、原則2回で完了します。

15歳になってから始める場合は、原則3回です。
また、HPVに感染する可能性が生じる(セクシャルデビュー)前に受ける方が、高い予防効果を期待できます。

「まだそんな話は早い」
と感じるかもしれません。

でも、気付いた時には….という後悔がないように
本人の体を守れるように準備しておく。

それが、今接種する理由です。

なお、ワクチンを接種しても、すべての子宮頸がんを予防できるわけではありません。

どうしてもカバーできない型での発がんの可能性もあります。

ですので….

ワクチンと検診は、どちらか一つではなく、二つで一組。
覚えておいてください!

接種の必要性や副反応についてわかっていただけましたでしょうか。
迷っている段階で相談していただいても大丈夫です。
受診した日に、必ず接種しなければならないわけではありませんからね!

お子さん本人の気持ちも聞きながら、一緒に考えていきましょうね。

では最終回は「実は男子にも必要です」というお話をしたいと思います!

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